11月11日は「おそろいの日」。 印鑑だけは“同じでいい”が通用しない理由
- 2025/11/11
- 印鑑コラム

11月11日は「おそろいの日」。
印鑑だけは“同じでいい”が通用しない理由
11月11日は「おそろいの日」。
家族やパートナーでおそろいのものを持つと、自然と気持ちがほぐれるものですよね。
同じ柄のマグカップでも、同じ色の靴下でも、ふとした瞬間に“つながっている感じ”がして、なんだか嬉しくなる。
ただ、ここだけは声を大にして言いたい。
印鑑のおそろいだけは、ちょっと気をつけてほしい。
なぜなら、
夫婦や兄弟で「じゃあセットで揃えよう」と同時にハンコ屋さんで作ってしまうと、
ほんとうに全部、そっくりそのまま同じ顔になるんです。
しかもそれは
“いい意味で似ている”のではなく、
「誰が押しても同じに見える」という、ちょっと困った意味での“おそろい”。
書類を並べて押したときに、
「え、これ誰のやったっけ?」
「どっちが妻でどっちが夫?」
という未来が、はっきりと見える。
名前って、
一人ひとり違うからこそ意味がある。
読み方も、雰囲気も、込められた想いも、本来は全部違う。
だからこそ、印影が同じすぎるのは、実はかなりもったいないんです。
■ “おそろい”の本当の楽しみ方
同じ形にするんじゃなくて、
“同じ文字で違いを楽しむ”のが、本来のおそろいの良さだと思うんです。
例えば、
家族で同じ木材の印材を選んだとしても、
そこに刻まれる文字は、その人の画数や空気感でちょっとずつ変わるべきもの。
まるで兄弟の顔がどこか似てるけど、ちゃんと違うのと同じように。
■ 印鑑を同時注文しても“全部違う形”にする理由
西野オンライン工房では、
同じ名前・同じ苗字を同時にご注文いただいた場合でも、
手書きで文字で描き起こし、それぞれ表情を変えて仕上げています。
同じ名前でも、
・少し丸い雰囲気にする
・力強く太めにする
・すっきり整った線にする
など、個性を感じられるように調整します。
「兄弟でどっちの印鑑だったっけ?」
なんて誤解を生まないためにも、
“似てるけど違う”という絶妙な距離感を大切にしているんです。
家族で揃えるなら、
同じフォントじゃなくて、同じ職人で。
これがいちばん安心で、いちばん温かい形。
味わい深い印鑑なら、
西野オンライン工房にぜひお任せください。
あなたと、あなたの大切な人のためだけに、
それぞれ違う“一つの形”をお作りします。

京の印影作家で京印章制作士の井ノ口清一です。
印鑑やハンコのことについて役立つ情報を配信しています。
よろしくお願いします。









