成人祝いに贈る、実印の物語
父は黙って
押し入れの奥から木箱を取り出した。
「お前も大人だ。
これが名前を刻んだ実印だ」
息子がふっと笑う。
「いまどき実印って…」
父は肩をすくめる。
「わかるけど、困るときが必ず来る」
母がそっと添えた言葉。
「名前を大事にしなさい。それが、私たちの願い」
息子は静かに
その重みを受け取り、実印を握った。
その時、初めて
“大人になる”という意味を知った気がした。
どうです?
お祝いにハンコ、素敵だと思いませんか?

京の印影作家で京印章制作士の井ノ口清一です。
印鑑やハンコのことについて役立つ情報を配信しています。
よろしくお願いします。





