芯持ち黒水牛の特徴
◆ 実印・銀行印・認印にもおすすめな黒水牛
実印と聞いて多くの方が一番に思い浮かべるのは、黒水牛の印鑑ではないでしょうか。黒水牛は真っ黒なツヤツヤの印材で、実印のほかにも銀行印や認印としても幅広い人気をほこっています。
黒くツヤのある見た目は重厚感があり、大人らしい印鑑として進学・就職・成人・結婚祝いなどの贈答品としても人気があります。実印として単品で購入される方も多い黒水牛ですが、実印・銀行印・認印の三点セットで揃える場合にもオススメです。
◆ 黒水牛とは
印鑑に使われる「黒水牛」は、水牛の角の部分を切り出して加工したものです。硬くて弾力があるという表現は矛盾しているようにも思えるかもしれませんが、水牛の角は皮膚の一部のであるため石などとは違い粘り気があります。この粘り気が朱肉や紙へのなじみをよくし、黒水牛は印鑑に適した素材として古くから人々に親しまれています。また、黒水牛の印鑑は本体の黒と朱肉の赤色が美しいコントラストを構成するため、デザイン面からも非常に人気があります。実印として選ばれやすいのも、このデザイン性の高さがひと役買っているようです。
◆ 黒水牛の品質と見分け方
黒水牛は自然からとれる印材のため、どうしても品質にばらつきが出てしまいます。 黒水牛は角という素材の性質上、その中心には芯が通っています。そうなると1本の角からいくつもの印材を切り出す際、すべての印鑑が芯を含むようにするのは難しくなります。芯が通るように切り出された黒水牛は「芯持ち」と呼ばれますが、水牛の角はまっすぐな形をしているとは限りません。そのため印鑑の中心を細くまっすぐに芯が通ったものは上質とされ、非常に希少なのです。あまりにも安すぎる黒水牛の印鑑は、実印であっても芯を含まない印材が使用されていることもありますので、購入前に芯持ちかどうか必ず確認するようにしましょう。大切な実印を作ったものの、品質が低く結局長く使えないようであれば意味がありません。
◆ 黒水牛印鑑の欠点
黒水牛は見た目や性質から非常に人気の高い印材ではありますが、欠点もあります。 まず、黒水牛は乾燥に弱く、適切な手入れをしないとひび割れや形が歪んでしまうことがあります。特に空気が乾燥しやすい冬季はケース外に放置することのないように気を付けましょう。また、黒水牛は角であり主成分がタンパク質のため、虫に食われてしまうことがあります。 必ず印鑑ケースに入れて保管することを推奨しています。
◆ 黒水牛印鑑の保管・お手入れ方法
黒水牛は乾燥に弱いため、保管する際は必ず専用の印鑑ケースに入れておくようにしましょう。保管場所は直射日光を避けた冷暗所が理想です。水洗い、ウェットティッシュでのお掃除だけは絶対に行わないで下さい。 印鑑を長くご使用できなくなる可能性があります。