銀行で通帳を作るとき、役所で手続きをするとき、宅配便を受け取るとき・・・誰しも生活の中で印鑑の必要性を感じる機会があるかと思います。
特に春から新生活を始めた方の中には、はじめて印鑑の重要性を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、そんな日常生活に密着した印鑑ですが、普段から比較的使う機会が多く意識しやすいのは「認印」や「銀行印」でしょう。逆に、重要そうなのはなんとなくわかるけど、特に必要性がわからないのが「実印」ではないでしょうか。
今回はそんな実印の必要性について、ご紹介していきたいと思います。
まず、そもそも実印とは何なのでしょうか。
実印とは、住民票登録している自治体に印鑑登録したハンコのことを指します。住民票は国民1人につき1か所でしかできませんので、印鑑登録も1か所でしか行うことはできません。そのため、引っ越しをしたら転居先で印鑑登録しなおす必要があります。
もし実印のつもりでハンコを作ったとしても、印鑑登録されていないハンコは実印としての効力は持ちません。実印用のハンコを作ったら、必ず印鑑登録を忘れないようにしましょう。
では、なぜわざわざ印鑑登録をしなければならないのでしょうか。
それは、人生の中で必ず実印でなければ手続きできない場面が訪れるからです。具体的には以下の通りです。
・土地や家を購入する場合
・業者の仲介なしで中古車を購入する場合
・会社の設立、融資を受ける場合
・ローンを組む場合
・遺産相続
・公正証書の作成
場合によっては例外もありますが、これらの手続きの際には実印が求められる場合が多く、急に実印が必要になって慌てて購入する方も少なくありません。
押印や署名は、本人や代理人が書面の内容を確認したことを証明するものですが、本当に「この印鑑を押すことができるのはこの人だけ」と法的に証明できるのは印鑑登録された実印だけです。
重要な手続きであればあるほど、実印が重要視されるのはこのためです。
人生の重大な転機はいつ訪れるかわかりません。若いうちは必要性をあまり感じられないかもしれませんが、早めに準備しておくに越したことはありません。
さて、先にも述べた通り、実印は「この印鑑を押すことができるのはこの人だけ」という特別な印鑑ですので、誰でも持っているような印影のデザインは避けなければなりません。
そのため、機械彫りで大量生産されているハンコ、印影が削れたりゆがみやすいゴム印、朱肉の乗りが悪いプラスチックのハンコなどはやめましょう。
実印ほどの重要なハンコであれば一生使うことを想定して、象牙などの高級印鑑を購入するのもオススメです。
また、そこまで高いものでなくても・・・という方には、黒水牛や柘の素材で認印・銀行印・実印の3点セットを購入するのもオススメです。成人や結婚のタイミングで、同素材・大きさ違い・印影違いで一度に作っておけば、急に必要になって慌てることもありません。
実印はハンコだけ作っておいて、印鑑登録の届け出は必要になったときにする、というかたちでもいいかもしれませんね。
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