火神 (あぐに)の特徴
◆ 色合いと製造法に人気が集まる印鑑
アグニ印鑑の一番の特徴は、真っ赤なその見た目です。まるで燃え上がる炎のような美しさから、アグニは漢字で「火神」と書きます。
アグニは真樺の間伐材に合成樹脂を浸透させて高圧加熱処理することで作られています。間伐材というのは、森林の成長において木が増えすぎると日が当たらず弱い木しか育たなくなるため、それを防止するために間引きした木材のことをいいます。
アグニは木材を再利用したエコ印材として開発されたものであるため、環境への配慮という点でも非常に優れています。
◆ 印材の材質
合成樹脂との圧縮加工による製法により、アグニは非常に硬く、まっすぐで美しいきめの細かい木目になっています。そのため欠けたりひび割れたりすることも少なく、実印として適している印材です。
製造過程で人工的に赤く染色された均一的な印材であることから、切り出した場所にって色柄や品質に大きな差が出ることもありません。アグニの赤く美しい色合いは人工素材ならではのもので、その見た目から男性にも人気なのはもちろん、女性用の実印として選ぶ方も多くなってきております。
◆ 火神・アグニの由来
アグニは漢字で「火神」と書き、その名はインド神話の神様からつけられています。 インド神話におけるアグニは、炎の衣をまとっており肌は赤色をしています。 アグニは火・炎をつかさどる神様で、地上・空中・宇宙などすべての場所に様々な形で存在し、神様の世界と人間の世界をつなぐ神様とされています。そのため、地上の儀式で祭火に供物が投じられると、供物は煙となって天にのぼりアグニの力で神々のもとへ届けられるのだそうです。
火をつかさどる神様の名であり、サンスクリット語では火そのものを表す言葉でもある「アグニ」を真っ赤な印材につけるところがおしゃれですよね。
◆ 火神(あぐに)の欠点
印鑑としての性質は実印としても申し分ないくらい非常に優れているアグニですが、少ない欠点の1つが知名度の低さです。まだまだ新しい印材のため、アグニという名称を聞いてもピンとこない方が多いようです。もう1つの欠点として希少性があげられます。 特に実印としての印鑑には希少性が高い象牙や水牛などの高級印材を・・・と考える方が多いようです。
◆ 火神(あぐに)の保管・お手入れ方法
人工素材といえアグニも木製印鑑であるため、乾燥や油分に弱いという特徴があります。特に朱肉が印面に残ったまま放置してしまうと、朱肉の油分が印面に染み込み印鑑が脆くなってしまいます。せっかくの実印や銀行印が欠けてしまうと、作り直す必要が出てきますので日頃から気を付けたいところです。
使用後は朱肉をきちんとふき取って専用の印鑑ケースに保管しましょう。 適切なお手入れと保管を行えば、より長く、一生ものの印鑑として十分使用可能です。
水洗い、ウェットティッシュでのお掃除だけは絶対に行わないで下さい。木材印材のため、水気に非常に弱く、印面が欠ける原因に繋がります。