11月17日は将棋の日|名人の一手と印鑑の一文字に共通する“技の正体”とは

11月17日は将棋の日|名人の一手と印鑑の一文字に共通する“技の正体”とは

印鑑の価値は「手書きかどうか」ではなく、
“誰が書くか”で決まります。

これがこの記事の結論です。
でも、いきなり結論だけ言われても面白くないので、
今日は「将棋の日」らしく、少し寄り道しながら話しましょう。

■ 名人の一手は、なぜあんなに美しいのか

11月17日は「将棋の日」。
テレビで名人の対局を見ると、
駒を打つ“カチッ”という音すら格好よく見える瞬間があります。

同じ駒、同じ盤、同じルール。
それなのに、指す人が変われば世界がガラッと変わる。

あの深さは、
何十年も積み上げた思考と経験のかたまりだから。

そして実は、
この構造は 印鑑の文字 とまったく同じなんです。

■ 印鑑は「手書きだから良い」んじゃない「誰が書いた手書きか」で別物になる

よく
「手書きの印鑑がいい」
と言われます。

でも本当は違う。

・素人が書いた手書き
・なんちゃって手書き
・フォントを少し崩しただけの“手書き風”

このへんは、ただの“雰囲気”でしかありません。

職人が書いた線は、本当に違う。
• 線の入り方の呼吸
• 太さのコントロール
• リズム
• 余白の“間”
• 名前の骨格をどう読むか

こういうものが全部混ざって、
ひとつの“顔”になります。

将棋の名人が放つ一手と、
初心者の一手が違うのと完全に同じ。

同じ手書きでも、深さはまったく違う。

■ フォントの印鑑は、「全員が同じ顔」になる問題

今の時代、印鑑をフォントで作るのは簡単です。
整っているし、価格も安い。
でもそれは“平均値の顔”です。

どこかで見たことがある印影。
他人とそっくりな印影。

まるで、同じ局面に見えて
実は流れが変わっていない将棋のような感じ。

大事な契約で押されるのは、
記号ではなく「その人の名前」です。

だからこそ、
フォントより、書き手の技が入った印影の方が説得力がある。

■ 高級な印材でも、文字がフォントなら“ただの器”

黒水牛
チタン
象牙

素材にこだわる話は多いけれど、
印鑑は 器より中身 が大事。

どれだけいい器を買っても、
中身がフォントでは“味”が出ない。

印影(文字)が本体で、
印材はあくまで補助です。

料理でいうなら、
器が立派でも味が薄かったら寂しいのと同じ。

■ 名前を守る道具だからこそ、「書く人」を選ぶべき

印鑑は、人生の節目で使います。
• 就職
• 結婚
• 開業
• 契約
• 住宅ローン
• 子どもの未来

こういう“人生の勝負どころ”で使われるのに、
フォントや即席の印影ではもったいない。

大切な名前こそ、
書く人を選ぶ価値がある。

将棋の名人を選ぶように、
印鑑も“技が宿る人”を選ぶだけで
未来が少し強くなる。

■ 京都の印鑑文化が支える「線の深み」

京都は印章文化の大きな拠点です。
「線の美しさ」を大切にしてきました。

西野オンライン工房では、
その文化を受け継いだ職人が、
• 一名ずつ字形を設計し
• 手書き文字で印影をつくり
• フォントでは出ない“名前の表情”を作ります

名前は、その人の人格そのもの。
その“顔”を作る仕事は、
本来もっと丁寧であるべきだと考えています。

■ よくある質問

Q. 手書き印影はなぜ説得力があるの?

→ 線の動きに、書く人の経験がそのまま出るからです。

Q. フォント印影は本当に良くない?

→ 整っていますが、個性と深みが出ません。

Q. 実印は手書きの方が良い?

→ はい。人生の節目で使うものだからこそ、表情が重要です。

■ まとめ|結局「技」は人に宿る

• 手書きかどうかより、“誰が書いたか”が本質
• フォントは量産型。個性は出ない
• 高級印材でも、文字が弱いと意味がない
• 大切な名前ほど、書く人を選ぶべき

将棋の名人の一手に心が動くように、
印鑑の一文字にも、人の技と経験が宿ります。

名前という一生の相棒。
せっかくなら、名人の一手を選んであげてほしい。

■ 西野オンライン工房 公式サイト

https://e-nisino.com/

京都の職人が書く手書き印影に興味があれば、
ぜひ静かに覗いてみてください。
名前の新しい“表情”に出会えると思います。

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